知識

『永遠平和のために』カント (著), Immanuel Kant (原著), 宇都宮 芳明 (翻訳)

批判哲学

カントといえば批判哲学、ということらしいです。
私は全く知識がなく、図書館でカントが批判されている本が並んでいたのでそんなに批判されるカントとは何者?と思い読みやすそうなものを借りてみました。

「批判」というのが正しいニュアンスなのかわかりません。
まだ1冊しか読んでないですが、「制限」という言葉にも似た要素があるなと感じました。

民主主義はみんなの意見を反映させるものではない

当たり前といえばそうなのですが、結構前庭が覆る話なのだと思います。
民意を反映させるのが目的だと思っていたのですが、1人反対する人がいてもそれは全員の意見として受け入れられるという記述があり、なるほど、と思いました。

哲学ではなく平和論を

戦争の時代を生きた哲学者カントが、ある国の勢力争いのためになぜ離れた国同士が戦争しているのだろう?と疑問に思いながら、あるべき論を『永遠平和のために』にまとめたそうです。
相当変わった哲学者だったようですが、この時は学問の追究よりも世の中にどのように訴えるのが一番良いのか、と考えたんでしょうね。

私は戦争の時代を生きていませんが、昔、祖父母の家に行くたびに話を聞かされていました。祖父はもう亡くなりましたが、特攻隊の志願の際、「自分は歯科医になりたいから志願しません」と言って、ものすごく殴られたそうです。いまならこのエピソードについてもっと深ぼって質問したい、と思うのですが、昔の私は「ええ、ひどいね」としか受け取ることができませんでした。祖父のその意思表示がなかったら私も今ここにいないのに…。

ケーニヒスベルク

カントは生涯ほとんどこの街を離れなかったようで、どんな魅力的な街なのかと調べてみました。作曲家のワーグナーも住んでいたんですね。第二次世界大戦でお城も破壊され、今はもうないそうです。
(むしろ立ち入ることもできず、完成することもできない建物が建ってしまっているようです。)

余談

昔現代社会か何かの授業でカントの名前は聞いたことがあります。
でも、多分教科書にすると3行くらいで、ただただ暗記の対象でした(私は暗記さえできていなかったのだと思いますが)。
あのころ、もっと時代背景に興味を持って勉強していたら受験勉強のストレスは楽しみに変わっていたかも、と思いました。
過ぎてしまえばなんとでも言えるので実際はどうかわからないですし、そう思うから私は勉強をやめられないわけなのですが…。

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