生き方

『いま、拠って立つべき“日本の精神” 武士道』新渡戸 稲造




海外では、日本に宗教教育がないというと、

ではどのように道徳教育を行うのか

という疑問が出るそうです。
(今もそうなのかはわかりません…)

確かに、ある事象を仏教では右と捉え、キリスト今日では左と捉える、ということはあるかもしれません。

道徳教育は、ただ思いやりを基準にしているもので、それ以上に解釈が必要なものである、ということを考えたことがありませんでした。

ただ、中学の時に印象的だったのは、

ある人物が友達に手紙を送る時、130円切手が必要なことを知らずに80円切手で届き、受け取った友達が、その差額を請求されました。その場合、その事実を友達に伝えるべきか否か、というお題についての授業でした。

なぜか15年近く経った今もこの時のことを覚えていて。。

悩んだからかな。

人に対して正しい、もしくは、喜ばれる行動をするときのもっとも自然で美しい動機は愛です。

それがない場合、愛がないからぞんざいに扱っていい、というわけではなく、愛がないなら何か別の制約により同じような行動を推奨する、という時に使われるのが「義理」なのだそうです。

そして義理は、義務となって負担を感じさせたとしてら今度は「正義の道理」が現れます。

愛と義理を並べて考えたことはなかったけど、妙にしっくりきます。

「仁」という言葉がとても好きで、この数年間、結婚する気も、子供を産む気も全くありませんでしたが、自分に子供ができたら絶対にこの文字をいれたい、と思っていました。

本で「仁」についての話を読むたびに思います。

「仁」は、至高の徳として、人間の魂がもつあらゆる性質の中で、もっとも毛高きものとして認められてきた

とあります。

慈悲の心は全てに勝る、ということなのでしょうか。
この精神は人として忘れてはならないものである、と孔子も孟子も言っています。

著者が居合わせた切腹のシーンの描写がリアルで、これぞ武士道、と武士たちは信じていたのだなと感じます。
また、切腹させる、というのが武士の尊厳を保つというのは新鮮でした。

今の時代には刺激の強い話ですが、たまにこういう刺激を受けるのはいいかもしれません。




 

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